神奈川県保健医療計画の概要

県内への勤務を希望している医師のみなさんにぜひご紹介しておきたいのが、神奈川県が作成した保健医療計画の概要です。
この概要には、県がどのような保険医療サービスの提供を目指しているのか、その理念と実現に向けた取り組みの方向性が書かれています。
そこで、今回はその概要の中より、重要となるポイントを中心にその内容を少しまとめてみましたので、一度ご覧いただければと思います。

保健医療計画の基本事項

先ず、一番始めにお伝えするのは県の保健医療計画における基本事項と呼ばれる部分についてです。
この基本事項では、端的に言えば「県の保険医療に関する理念、方向性」についての内容が記載されています。
この内容の中でポイントとなる部分を、以下3点に分けてまとめてみました。

  1.  県において、患者様が安心してクオリティの高い医療を受けられるように、県内に設置されている様々な医療機関と連携を摂りあいながら、その中で途切れることのない円滑なサービスを提供できる体制を整備していくことを、第一の目標としています。
    ここでは、医療サービスのみならず、保険衛星、介護等の福祉サービスについても言及をされています。
  2.  そもそもこの計画自体は、医療法の規定によって策定されたいわゆる法定計画となっています。
    県の保険医療に関する体制において、基本となる方向性、そして目指していくべき先を明確化したものと言えます。
  3. この保健医療計画に関しては、あくまでも同県に在住する県民がその体制の実情を十分に把握し、理解を深め、各々が自身の健康つくりを「主体性をもって」取り組むという事を、支援する目的をもっています。

保健医療圏から見る神奈川県内の医療機能状況

保健医療圏に関して、県内の医療機能がどのようになっているのか、その内容を少しみてみましょう。
基本的には、やはり全体的な医療機能の大半は横浜及び川崎の方に集中しています。
ただ、全体としては災害拠点病院や地域医療支援病院などが万遍なく、各エリアに配置されているという印象があります。
ただ、がん診療関連の拠点病院、緩和ケア病棟を有する病院が少ない、という傾向がみられること、県央エリアには救命救急センターが存在していないことは1つのポイントと言えるでしょう。

神奈川県内の基準病床数

では、今度は県内の基準病床数について少しふれてみたいと思います。
基本的に一般病棟に関しては、横浜、模原に関しては“県内では”それなりに多く、6000-8000程度の基準病床数となっています。
ただ、医療資源が集中している川崎は4000前後と、比較的低い数値であることは見逃せません。
全国と比較した場合は、人口対で同県内の病床数は圧倒的に少ないという結果も出ており、この計画内のデータのみでは読み取れない部分がありますが、いずれにせよ、病床数に関しては増加させる必要があるものとみられます。

事業別、神奈川県内の医療体制の状況

最後に、事業別の医療体制について、その内容を簡単にまとめてみたいと思います。

  • 総合救急医療に関しては、搬送時間および救命率の改善を行い、事業そのものの効率化、円滑で総合的な救急医療体制を整備していくという方針をとっており、精神科救急医療に関しては、あくまでも人権を尊重し、適切な医療を行えるよう、体制の充実を図る方針です。
  • 小児医療に関しては、夜間及び休日の医療体制、重篤な救急患者に対する医療体制の拡充に力をいれていく方針です。
  • その他、周産期医療、災害時医療、在宅医療に関しては、各々の体制に関する整備を促進していくものとしていますが、中でも在宅医療に関しては、医療服s従事者の他職種協働推進及び人材育成に取り組んでいくものとしています。