では、引き続き医療的観点から、神奈川県という地域にどのような特性があるのかを少し分析してみましたので、その結果をご覧頂ければと思います。

人口全国2位、老年人口の増加率が高いのが神奈川の地域特性

なんといっても、神奈川県の地域特性として外すことができないポイントが「全国でも人口が2番目に多い」ということです。
都内に次ぐ人口の多さということは、医療業界からみれば「医療ニーズが高い」という見方もできますが、老年人口の増加率が極めて高いという見方もできます。

ここで日本の人口について少し触れたいと思います。
日本全体としては2005年より人口の減少が始まってはいるものの、同県の人口は2006年には大阪を抜き、全国2位をキープしています。
しかし、逆に考えれば人口が増加するということは、老年人口が増加すると考えることもできます。
2005年時には148万人だったものが、2025年には230万人にまで増える試算がなされています。

これは、元の数値からみた時には1.56倍程度の数値であり、全国の1.42倍を遥かに上回る速度で進んでいることが分かっています。
また、これを前期老年人口、後期老年人口に分けた場合、後期老年人口の増加は2005年から2025年までの20年間で2.27倍となる試算が出ています。
全国の1.87倍を上回っており、老年人口の増加率は極めて高いと言えるでしょう。
総人口を占める老年人口がもっとも高いと言われる島根県と比較した場合、老年人口の増加割合はおよそ4倍とも言われ、同県では今後短期間で多くの方が高齢者となっていく見込みとされています。

神奈川県の人口10万人当たりの医療従事者数は全国平均を下回っている

では、同県の医療従事者数はどうなっているのか、その結果をみてみますと、これも全国的に平均を下回っていることがわかります。
医師数そのものは毎年確実に増加を続けて医はいるのですが、少なくとも平成26年の時点では、人口10万人あたりの医療従事者数が全国39位となっており、医師不足の様相を深刻であることが表されています。
具体的な数値では、神奈川県が201.7という結果に対し、全国では233.6と、かなり大幅な差が出ているのです。

神奈川県内は医療施設数、病床数も概ね全国平均を下回っている

最後にまとめておきたいのが、県内の医療施設数、病床数についてです。
これに関しても、調べたところでは概ね全国平均を下回っているというデータが出ております。
医療施設数に関しては、人口10万人あたりで比較してみると、神奈川県が3.8施設になるのに対して、全国では6.7施設となっています。
また、病床も同県31.94に対し、全国平均が77.38であるため、これも大幅に下回っています。
このように、神奈川県では「人口と医療資源のバランス」が噛み合っていないように見えるという、1つの地域特性が存在しています。

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